「レッドクリフ Part2」 (米国、中国、日本など)Part2には「七人の侍」の影響…ウー監督
舞台あいさつには、左から主題歌を歌うalanさん、金城武さん、ジョン・ウー監督、リン・チーリンさんが登壇。
「三国志」の赤壁の戦いを2部作で描く歴史スペクタクルの完結編「レッドクリフ part2」の完成披露試写会が5日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた。
2100席を超す全9スクリーンを貸し切った試写会では、ジョン・ウー監督と主演した金城武、リン・チーリン、主題歌を歌った歌手alanが舞台あいさつした。
「レッドクリフ Part1」は400万人を動員し、興行収入50億円を超える大ヒット。ウー監督は「いろいろな試練を乗り越えたことが成功につながった」と、スタッフやファンへの感謝の気持ちを表し、金城は「企画から3、4年たっている。大きなことをやり遂げた監督のために喜んでいる」と語った。
TOHOシネマズ 六本木ヒルズを全館貸切で、『レッドクリフ
art2』完成披露フェスティバルが行われた。
ウー監督が今作で参考にしたのは黒澤明監督の「七人の侍」。「日本映画から多くのものを吸収し、作品に反映させている。アジアからハリウッドに負けない作品が作れることを示せた」と語った。 「Part2」の上映時間は144分。圧倒的な物量の曹操軍の大量の船を、友情に結ばれた孔明(金城武)と周瑜(トニー・レオン)が知略で火攻めにする赤壁の戦いを圧倒的なCGで描き出した。戦闘シーンの迫力は、三国志や歴史活劇になじみの薄い観客も引き付ける仕上がりとなっている。
一方で、男の美学にこだわる従来のジョン・ウー作品とは異なり、女性が重要な役割を果たしている。周瑜の妻で絶世の美女、小喬(リン・チーリン)と孫権の妹の尚香(ヴィッキー・チャオ)が、男たちに劣らぬ活躍をする。中国史を知らない世界の観客を引きつけようという、ウー監督のハリウッド仕込みの解釈だろう。
アクションが派手になった分、人間ドラマが薄まった嫌いはあるが、最後は男たちが誇りや信義のために命をかけて激突する、ジョン・ウー節が炸裂する。おなじみの二丁拳銃ならぬ二丁の剣を付きつけ合うお約束の映像美も満開。いつしか史実との違いが気にならなくなり、熱い男気の世界に没入させられる。
周瑜は、直前に降板したウー監督の盟友チョウ・ユンファに演じて欲しかったと思うジョン・ウーのファンは今でも多いはずだが、それはないものねだり。レオンも健闘している。
映画のワンシーン©2009, Three Kingdoms, Limited. All rights reserved. 東宝東和、エイベックス配給で4月10日から、東京・有楽町のTOHOシネマズ日劇ほか全国で公開。それに先立ち、3月11日にはPart1)TのDVDが発売される。
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(メディア編集部・山本昭彦)
(2009年2月6日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/enterta ... ew/20090206et08.htm
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本帖最後由 阿管 於 2009-2-6 12:14 編輯 ]